極東4th
さて、そうなると話が変わってくる。
真理は、修平を追い出し、代わりにタミをもう一度呼んだ。
家名は聞いた。
エンドリン。
極東エリアの、鎧鍛冶の一族だ。
真理の持つあの鎧も、長い長い歴史を遡れは、タミの先祖が作ったことになる。
鎧鍛冶は、その仕事の特殊性から、地位を認められている──代々、血筋が高潔な真理とは、意味合いが違った。
しかし、真理が選択する相手としては、問題があるわけではない。
魔力を、常人の倍持っているという点も、申し分もない。
後は。
「君は…自分より身分の低いものに、魔力を分けられるか?」
この問題点を、どうするか。
ただの妻候補として来たのならば、こんなことを聞く必要はない。
しかし、おそらく向こうも、まだ正式にそうなる気はないのだ。
仕えながら、真理を値踏みする気だろう。
それならば、問題点をクリアできるかどうか、だ。
「私が魔力を分けるのは…貴方だと聞きましたが」
石膏の頬が、ぴくりと動いた。
「正確には…俺の鎧だ」
真理の言葉に、もう一度頬が反応する。
「もっと正確に言ってください…鎧の『どっち』ですか?」
タミの言葉は、鋭かった。
さすがは、鎧鍛冶の一族。
鎧の事は、よく理解しているようだ。
こればかりは、隠してもしょうがない。
妻になるにせよ、ただの魔力タンクにせよ、隠しておくことは出来ないのだ。
「憑き魔女だ」
真理の答えに──タミは、目を伏せた。
そのまま、時が止まったように動かない。
おそらく、静かに静かに考えを巡らせているのだろう。
目が。
開いた。
「…分かりました」
タミは──値踏みする時間を、選んだようだった。
真理は、修平を追い出し、代わりにタミをもう一度呼んだ。
家名は聞いた。
エンドリン。
極東エリアの、鎧鍛冶の一族だ。
真理の持つあの鎧も、長い長い歴史を遡れは、タミの先祖が作ったことになる。
鎧鍛冶は、その仕事の特殊性から、地位を認められている──代々、血筋が高潔な真理とは、意味合いが違った。
しかし、真理が選択する相手としては、問題があるわけではない。
魔力を、常人の倍持っているという点も、申し分もない。
後は。
「君は…自分より身分の低いものに、魔力を分けられるか?」
この問題点を、どうするか。
ただの妻候補として来たのならば、こんなことを聞く必要はない。
しかし、おそらく向こうも、まだ正式にそうなる気はないのだ。
仕えながら、真理を値踏みする気だろう。
それならば、問題点をクリアできるかどうか、だ。
「私が魔力を分けるのは…貴方だと聞きましたが」
石膏の頬が、ぴくりと動いた。
「正確には…俺の鎧だ」
真理の言葉に、もう一度頬が反応する。
「もっと正確に言ってください…鎧の『どっち』ですか?」
タミの言葉は、鋭かった。
さすがは、鎧鍛冶の一族。
鎧の事は、よく理解しているようだ。
こればかりは、隠してもしょうがない。
妻になるにせよ、ただの魔力タンクにせよ、隠しておくことは出来ないのだ。
「憑き魔女だ」
真理の答えに──タミは、目を伏せた。
そのまま、時が止まったように動かない。
おそらく、静かに静かに考えを巡らせているのだろう。
目が。
開いた。
「…分かりました」
タミは──値踏みする時間を、選んだようだった。