初恋、のちパパになる―憧れのあなたは母になっていた―
7. 報告、のち祝福
玲と遙花の恋が始まってから、二年の月日が流れた。
「あ~らあ、いらっしゃい……て、え?」
「ご無沙汰してます。ロゼさん」
カフェ・ロゼッタ。
ここは、二人が初めて出会った場所。
そして、今日は定休日。
でも、あえてこの日を選んで来た。
定休日でも、ロゼは必ずここにいると知っていたから。
「やだ、玲君に……遙花ちゃんじゃない。一瞬、エディと若葉ちゃんが過去からタイムスリップしてきたかと思ったわ」
「何ですか、それは」
「まあ。玲君、見た目はほとんどエディのコピーみたいだから。それにしても、どうしたのよ。二人揃って」
「実は……」
一拍おいて、玲が言った。
「僕たち、近々結婚します」
「な、な、なな……何ですってえ!!」
「姐さん、どうしたのよ。ん?」
「こんにちは、ジェームズさん」
「あら、誰かと思ったら。玲君と遙花ちゃんじゃないの。ちょっと見ない間に随分大人っぽくなったわねぇ」
「ジェームズ、大ニュースよ」
「え、何がよ」
「この二人……結婚するんですってよぉ!」
「えええ!!」
あまりにも想像通りの反応に、思わず笑みがこぼれる玲と遙花。
「ちなみに、プロポーズの言葉は?」
ジェームズが興味津々に遙花に訊ねる。
「えっと……多すぎて、どれがプロポーズかわからないですね」
「ンなあにぃよォ! それ! プロポーズってそんなに何発もかますもんじゃないでしょーに!」
「それが、何発もかまされまして」
「遙花さん!」
「だって……本当にどれが本物かわかんない」
「全部本物だよ!」
「いやーん! アタシもそんなプロポーズされてみたいわあ」
「ロゼさんまで、やめてくださいよ!」
「玲君のプロポーズ乱射事件。面白い記事になるわねえ」
「だから、やめてってば!」