私、いつの間に王子殿下の婚約者になったのでしょう? そして、悪役令嬢って何ですか?
「その可能性は高いかと」
「まあ! 大変だわ!」
レティシアが頭を抱えるので、セバスティアンは慌てる。
「どうしたのですか!? お嬢様!」
「どうしたらいいのかしら? 王子殿下はきっとご自分が不良物件だということに気づいていないのよ!」
アーティ王子は不良物件だというのは、国内の貴族であれば誰もが知っていることである。本人以外は……。
「教えて差し上げないといけないかしら?」
「お嬢様。それはお嬢様が教える必要はございません」
「どうして?」
「そのうち王子殿下ご自身が自分の立場を知ることになりますから」
「まあ……それはそうね」
レティシアが納得したように頷いたので、セバスティアンは、ほっと胸を撫で下ろした。
「では、私は悪役令嬢の定義について調べることにするわ」
「えっ! なぜですか!?」
「だって悪役令嬢と呼ばれた以上、正しい意味を知っておくべきでしょう?」
レティシアは「私、悪役令嬢。今あなたの後ろにいるの」を手に取ると、にっこりと微笑む。
「まさか、それを読む気ですか?」
「自分と同じ名前の悪役令嬢がどんな風に描かれているか、興味があるもの」
本を開くと真剣に読み始めたレティシアに、セバスティアンは苦笑する。
「全く困ったお嬢様だ。だが、そこが可愛いんだけどな」
セバスティアンの呟きは、午後の穏やかな風に乗って消えていった。
「まあ! 大変だわ!」
レティシアが頭を抱えるので、セバスティアンは慌てる。
「どうしたのですか!? お嬢様!」
「どうしたらいいのかしら? 王子殿下はきっとご自分が不良物件だということに気づいていないのよ!」
アーティ王子は不良物件だというのは、国内の貴族であれば誰もが知っていることである。本人以外は……。
「教えて差し上げないといけないかしら?」
「お嬢様。それはお嬢様が教える必要はございません」
「どうして?」
「そのうち王子殿下ご自身が自分の立場を知ることになりますから」
「まあ……それはそうね」
レティシアが納得したように頷いたので、セバスティアンは、ほっと胸を撫で下ろした。
「では、私は悪役令嬢の定義について調べることにするわ」
「えっ! なぜですか!?」
「だって悪役令嬢と呼ばれた以上、正しい意味を知っておくべきでしょう?」
レティシアは「私、悪役令嬢。今あなたの後ろにいるの」を手に取ると、にっこりと微笑む。
「まさか、それを読む気ですか?」
「自分と同じ名前の悪役令嬢がどんな風に描かれているか、興味があるもの」
本を開くと真剣に読み始めたレティシアに、セバスティアンは苦笑する。
「全く困ったお嬢様だ。だが、そこが可愛いんだけどな」
セバスティアンの呟きは、午後の穏やかな風に乗って消えていった。