青い空の下で
第7話
私の手に握られたメモを
気にしながらも,

雑居ピルの3階にある
約束の場所へむかい
私は階段を上っていった。


暗い廊下の一番奥に
目指す扉があった。

私は鞄から鍵を一つ取り出すと
鍵穴に差込み,
中へ入っていった。


全体的に黒いトーンで
統一されたこの部屋は,

今から
どうしようもない私を
助けてくれる場所だった。


「相変わらず,落ち着くわね。
 ここは・・・」


私はそういうと,
ソファに座り込んだ。

そうして,
ようやく手に握りしめていた
メモを開いた。

そこには,
あの男の名前と
携帯番号が書かれてあった。

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