青い空の下で
第14話
こんな時期には珍しく,
一晩中,
家中の窓を激しく揺らすほどの
大嵐が吹き荒れた。

しかし次の日の朝は,
不思議なくらいの穏やかなスタートだった。

空を漂ったいた粉塵さえも
どこかに飛んでいってしまい,
私はベランダに出ると,
腕を大きく広げて,
心地よい息を吸った。


とうとう,
同窓会を兼ねた久々のライブ当日を迎えた。


昨日は嵐の風におびえた私は,
なかなか寝付けず,
一晩中,
頭の中で今夜演奏する曲を
何度も何度も反芻して時を過ごした。

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