青い空の下で
「よお!! 倫子着いてたか。」

二人の間の静寂を破ったのは,渉だった。
当たり前のように,
私の隣に近づいてきた渉に,
真人の存在を知らせようと,

「真人。リハしようか。」

と声をかけた。

ようやく真人の存在に気づいた渉は,
バツの悪そうな顔をして
私と真人の顔を交互にみた。

「ああ。」

真人は短く答えると,
ケースからギターを取り出すと,
チューニングを始めた。


その時だった。
突然,私の全身に痛みが走った。

「まだ薬の切れる時間じゃないのに・・・・」

私は準備をしている二人に
気づかれないように,
鞄から痛み止めをだすと
そのまま飲み込んだ。

もうすこし,
あとすこし,
この身体が持ってくれたらいい・・・
< 52 / 71 >

この作品をシェア

pagetop