実の弟に恋をしました。
「だから─……」
首を傾げるあたしに、陸は再び大きなため息をはく。
そして、言ったんだ。
「お前に釣り合う男になりたいってこと!いちいち言わせんな。」
え…?
見れば、耳まで真っ赤に染めて視線をずらす陸。
「…あたしのため、だったの?」
「まぁ、結局は自己満足みたいなもんだけど」
うそ……
じゃあ、
夜中にこっそりしてる筋トレも
念入りにセットした髪の毛も
お洒落に着こなしたその洋服も
全部、あたしに釣り合うためだってこと?