実の弟に恋をしました。
「鍵閉めないと、物騒だからね」
口端をわずかに上げて、雄司は言った。
「…そ、そうだよね」
作り笑顔でそう答えるあたし。
本当は、怖くて仕方ないのに。
「あ、じゃあ早速作ろうかな?」
「楽しみだな」
……ほっ。
通常通りの反応に、胸を撫で下ろす。
あんまり疑っちゃ失礼だよね。
「じゃあ、雄司はテレビでも観て待ってて?」
「うん。……あ、そうだ」
「?どうしたの…?」
あたしの言葉に、雄司は一瞬口をつぐんで。
そして、
微笑を浮かべたまま、あたしの耳元で囁いたの。
「もちろん、裸にエプロン……してくれるよね?」