愛しいキミへ
その日の夜──

~♪♪~♪
携帯電話に着信を知らせる音楽が流れた。
時計を見ると23時50分。

こんな時間に誰だよ~

夕方のことがあり、疲れていた俺はいつもより早いが、寝ようとしているところだった。
誰からかも確認せずに電話にでた。
眠かったから、少し不機嫌な声になる。

「もしもし。」
「…もしもし、雅樹?こんな時間にごめんね。…なんか怒ってる?」
「沙菜!?」

驚いて携帯を落としかける。
やべ~誰か確認するんだった~

「別に怒ってないよ!なに?どうしたの?」
「…ちょっと相談したいことがあるんだけど…今からそっち行って良い?」

相談?
改めて相談なんてなんだろう・・・

いつもの明るさのない声に心配になる。
それに沙菜がこんな時間に会おうと言うこと自体、今までなかったから余計に心配になってしまう。

「良いけど…親寝てるから静かにね。」
「…わかった。ありがとう。すぐ行く。」

玄関からすぐの部屋だし、母さん達を起こすことはないだろうと判断し、OKした。
呼び鈴は押せないだろうから、玄関から出て待つ。
すると二部屋挟んだ沙菜の家の扉が開いた。

「雅樹!急にごめんね。」

俺を見て、小走りで沙菜が近づいた。
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