愛しいキミへ
沙菜の部屋は久しぶりだった。
由香利と付き合う前は、俺の誕生日をこの部屋で、悠兄と祝ってくれたっけ
その頃と変わらず、窓辺には小さな花が飾られ、可愛らしい雰囲気のままで、とても懐かしくなる。

「座ってて。飲み物とってくる。何でも良い?」
「何でも良いよ。」

沙菜が部屋を出たため一人になる。
まさか二人きりで沙菜の誕生日を祝うなんてなぁ~
二人で祝うのは、きっと今日が最後だな・・・
この状況にドキドキしてしまい、落ち着こうと携帯をポケットから取り出す。

ヴーヴーヴー
「!?わっ!」

取り出したと同時にバイブが鳴り出し、驚いた。
画面を見ると、【受信メール 1件】となっている。

「…あれ?悠兄からじゃん。」

さっき話したばかりで、さっそく返信をくれたことに嬉しくなる。

【メールの返事遅くなってごめんな。
さっきはわざわざ会いに来てくれてサンキュー。】

別に急がなくて良かったのに♪
こういうとこが悠兄なんだよなぁ~

【どういたしまして。悠兄もわざわざメールありがとう。
クラスで集まったりしてるんじゃないの?
俺は時間ある時でいいからさ。暇なときにでも連絡してよ。】

メールを送信して、適当に携帯をいじっていると、部屋の外からぱたぱたと歩く音がした。
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