2LDKのお姫様

『まあ良いわ。でも昨日の夜は自棄に帰りが遅くなってたけど』



長い長いお説教タイムが漸く終わろうとしていた。



「あぁ昨日は大くんの家に行ったから、」



確かに昨日ホノカは大の家に行っていた。



しかしまあ作戦のコトはすっかり忘れていらっしゃるが。



『何しに?』



「いや大くん風邪ひいてたから看病にだよ」



苦笑いするホノカ。



『大くん具合悪いの?』



シオリはそれを聞くと急に深刻な顔をして、ホノカに問い質した。



「そ、そうなのよ!」



これで自分は解放されると思い急に強くなる。



『熱でもあるの?』



「高熱も高熱。昨日なんか枕元でシオリの名前をずっと呼んでいたわ」



その嘘は流石にキツいなとしゅいろは笑っていたが、



シオリは大のコトになるとスイッチが切り替わる人である。



「早く行かないと大くん可愛いそうよ」



『解った。ちょっと行ってくる』






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