この想いがキミに届きますように
「俺、彼女が出来た…」



彼女…

そう。

詩音の存在を目の前の母親に報告した…。

俺の話を母親は黙ったまま聞いていた…。



「それで、今度良かったら会って欲しいんだ…」


俺がそう打ち明けると母親は一度ため息をつき、


「私には関係のない事だわ…」


と冷たく言い放った。


「…は?関係ないって、あるに決まってんだろ!あんたは俺の母親なんだから!!」


叫び散らし、息が乱れてくる。


一瞬二人の間に沈黙が生まれ、母親が飼っているインコの鳴き声だけが虚しく響いていた……。


そして、次に母親が俺に向けて言った言葉を俺は一生忘れないだろう‥…。
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