リボンの指輪
そんなにあたしと優希くんが一緒にいるのが、気に食わないのかな。




「もー、頼!優希くんに失礼でしょっ」




「別にっ」




「あっ頼!!」




頼は、だるそうにポケットに手を突っ込みながら、教室を出て行った。




本当に、優希くんが来ると、
いつもこうやって出て行くんだから。




毎朝の恒例行事だ。




「もう来んなーっ」




唯一嬉しそうに笑うのは、香織だけだ。




優希くんも、微妙な顔をして、
あたしを見ている。
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