きゃっちぼーる
 一哉の脳裏に、絶叫と共に映像が浮かんだ。

 倒れ込んだ鏡が、三人の男子生徒に囲まれている。

「てめぇ、ちょ、静かにしろよ。気持ちいいことしてやるって言ってんだからよ!」

「やめて! 誰か助けて! いやだって!」

 鏡は泣き叫び、抵抗している。

「おまえなんか学校に居ても居なくてもいいんだからよ。体で少しは俺達の役に立てって言うの! 嬉しいだろが!」

 男子生徒は下品な笑い声を放ち、鏡の制服をむりやり剥ぎ取ろうとしている。

「どうしたの?」

 急に黙った一哉に不穏な気配を感じたのか恵が言った。

「だまって!」









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