空色パステル


お母さんに話すと、お母さんは顔をくしゃくしゃにして喜んでくれた。

お母さんはそれから一言。




「もう少ししたら、拓弥くん来るって^^」



嘘っ?!?!

「そういうの先に言ってよ~(涙)」


お母さんと拓弥は仲良しなのだ。





だからって勝手に呼ばないで欲しいんだけど…(笑



「ほら、早く部屋片付けてきなさい

拓弥くんに笑われちゃうわ^^」




この母親は……
能天気にもほどがある…




あーだこーだ言ってる間に


ピーンポーン♪



軽快な音が部屋中に響き渡った。



「どうしよ、どうしよ!!
来ちゃったよ~!!」




あわてふためくあたしにお母さんは

「美緩、出てきて」


と言う。



人の気持ちもわかれーっ!
と言いかけてやめた。




あたしは無理矢理、笑顔を作ってドアを開けた。



「はーい」


ガチャ…


「よっ^^久しぶり♪」

笑顔の拓弥が立っていた。



「久しぶり~!!」

あたしは拓弥に抱きついた。



すると、後ろからミーハーな声が…


「あらま、拓弥くん^^
いらっしゃい♪

美緩がお世話になってます…」




拓弥とあたしとお母さんで家に入る。




食卓の上には、お母さんの手料理がたくさん並べられている。





「「「いただきまーすっ!!」」」


三人で食べ始める。


拓弥がふいに口を開いた。




「……えーと…お母さん。

大事な話がありまして……」


拓弥の言葉にあたしとお母さんは目を丸くする。





「あの……その…

美緩が高校に入学したということで…






美緩さんを僕にください…!



必ず幸せにしますから…」






?!




なんですとっ?!






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