Cry!Cry!Cry!



その隣でぶっちょ先輩は冷静に顎をさすった。


「南葉は体力に自信があるらしいけど、

 体力だけでボールを操ろうなんてまだまだだな。」



ぶっちょ先輩の分析通り。


ヒカルくんは全力投球だ。


そういえば、ヒカルくんの遊び球って見た事ないかも…。


「勢いがあるボールでも、戦略のないあんなクソボール誰でも打てるわよ。」


柊先輩はつんとした声で言う。


その言葉に答えるかのようにボールは場外に飛ばされた。



場外を見つめるヒカルくんは、既に肩で息をしている。



うわぁ~、どうすりゃいいんだぁ~(@_@;)


「ヒカル!肩の力を抜け!力みすぎてフォームが乱れてる!

 もっと左手で壁を作って投げろ!」


その怒鳴り声は星が丘のベンチから聞こえた。


そう、あの一ノ瀬悠介だ。


一ノ瀬悠介はそのあと部員に怒られていた。


「敵にアドバイスもらうなんて終わりね。」


柊先輩は深いため息をついた。



「でも…」


「ストラーィクッ!スリーアウトチェンジッッ!!」


「そんな屈辱は滅多に味わえないものよ。」



ベンチに帰ってきたヒカルくんは嬉しそうに小さく笑っていた。





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