Cry!Cry!Cry!
「おっじゃましまぁ~す。」
インターホンを押すのが面倒だったので大きな声で部屋に入ると
上半身裸で腕立て伏せをしているユキヤくんがいた。
「あっ」とユキヤくんと目が合ってあたしはその肉体美に驚き
コップに入った水をこぼしそうになった。
「あの…食事…テーブルに置いておくね。」
「…どぉも。」
少し恥ずかしそうに腕立て伏せをやめたユキヤくん。
うつむく顔が可愛くてあたしも恥ずかしくなってくる。
てか、もしヒカルくんもこんなふうに筋トレしてたら
もしかしたらヒカルくんの上半身裸の肉体美を見れたかもしれないじゃん!!??
しっ失敗したぁ。。。
「っててか、ぶっちょ先輩に無理な筋トレすんなって制限されたんじゃないの?」
「はぁ?あんなクソみたいな練習じゃ全くもって物足りねぇーし。」
うん、やっぱりユキヤくんはユキヤくんだ。
ユキヤくんは立ち上がろうとするけどよろめいて尻もちを付いた。
やっぱりハードな練習だったんじゃん。
ユキヤくんは舌打ちをして手元にあった服をつかんだ。
「星が丘との試合…勝てそう?」
その事に関して、ユキヤくんの気持ちを知りたい。
「べつに勝ち負けの問題じゃねぇんじゃねぇの?
あのマネージャーの目的は俺たちに自分たちの限界を分からせるための試合だろ? 」
服をもぞもぞ着てプハッと顔を出す。
分かってんじゃん、ユッキーヤ。
「それに…憧れの一ノ瀬さんとの試合だしな…。」
ユキヤくんは低い声でボソッと呟いた。
「あっ、憧れなんだ。」
「憧れ…つーか、あの人のプレーは尊敬できる。
投手の気持ちを心から分かり、打者や相手チームの戦略を読み取る。
ピンチな時にはスラッガーになりチームを盛り上げてくれる
最高のプレーヤーじゃん!!!」
ユキヤくんは目を輝かせた。
なんかこの時だけユキヤくんを野球オタクに任命したい。