妹の恋人は姉の彼氏の従弟
「相変わらず男よりでかいな」

聞き慣れた声が背後から聞こえてくると
バックで頭をたたかれた

「加藤先生」

「ロッカールームで待ってるぞ」

「あ…はい」

加藤先生はバスケ部員20人ほどを
ひきつれて会場の中に入って行った

私は海堂彰吾に目をやった
荷物をもらって
部員の中に入りたかった

「もういいですか?」

記者の会話を打ち切った海堂彰吾が
人波をかき分けてくると
私にスポーツバックを渡してきた

「何時に終わるの?」

「負ければすぐ終わるよ」

「負けないよ」

「勝ち続ければ
午後5時頃になるよ
廉人さんたちと一緒に帰りなよ」

私は肩にバックをかけると
会場の奥に向かった
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