シィ君のサンタクロース
「シィ君て優しいけど……。優しすぎて……ちょっとキライ……」



「……千春?」


「もっと……強引になって欲しい……って思うことある」



「あー。……そういうことか」


泣き顔のまま、そっと顔を上げると、シィ君は首の後ろをポリポリとかいていた。



そして

「おいで……」


そう言って、わたしの体を引き寄せて両腕で包み込んだ。



「本音言っていい?」


「うん」


わたしはシィ君の胸の中でコクコクうなずいた。




「帰んな。つーか、帰したくない」



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