シィ君のサンタクロース
腕に力を込めてギュっと抱きしめてくれた。



「千春は大丈夫なん? こんなこと、聞かれても説明できへんやろ? 親にウソつかなあかんかもしれへんねんで」



「それでもいい……。シィ君と一緒にいたいもん」



シィ君の背中に腕を回して、パーカーをギュっと握った。



「じゃ、決まり。もう、泣かんといて」


そう言ってシィ君は涙をぬぐうように、頬に唇を寄せた。


「それから……『キライ』はやめてな。千春に言われるとオレ……なんか……」


「ごめんなさい」



シィ君の唇は頬からゆっくりと下がり、やがてわたしの唇に到達した。



甘噛みするように、わたしの上唇をそっと包み込む。


ピクンって、体が反応する。

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