シィ君のサンタクロース
さらに腰を引き寄せられる。


二人の間には何も入らないように、体が密着する。


いつも思う。

シィ君の唇ってわたしのよりずっと温かい。



何度キスしても、とろけそうになる。



シィ君の唇がさらに開いて、熱い息がかかる。


まるで魔法みたい。


そんな風にされると、自然とわたしも唇を開いてしまう。



シィ君の舌が探るようにゆっくりと侵入してくる。


求められる。


その動きに夢中になって、何も考えられなくなりそう。


なんとか意識を保とうと、耳をすます。


聞こえてきたのは、

暖炉にくべた薪のパチパチとはぜる音。


それから二人の甘い吐息。




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