プレゼント(Intron crack企画)
母親の瞳が大きく広がった。

こういう表情をすると少女にそっくりだ。結構俺のタイプかも。


「それじゃあ……」



母親の後ろでピンクのセーターが揺れる。

白いコートにピンクのセーター。

女の子らしくて可愛いコーディネート。

たしか初めて逢った時と同じ……。



「ええ、もう僕には必要なかったりして」

ウインクしたつもりが両目をギュッとつぶってしまう。

でも白い付け髭と真っ赤な帽子で表情なんか殆ど分からないだろう。





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