鈴が鳴る~イブの贈り物~
クリスマスツリー
 さとるの視界の中に一軒の店が入った。

 おもちゃ屋らしい。

 店の前には、赤、青、黄色と賑やかに煌めく、電飾のつけられたクリスマスツリーが飾られている。

 さとるは首根っこを引っ張られたような気分になって立ち止まった。

 自分の気分とは正反対に、目の前のクリスマスツリーは派手に輝いている。

 さとるは香奈子のぬくもりと笑顔が遠い存在になったことを改めて実感した。



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