短い恋、大きな愛

媚び売りだな…俺な好かれたいとでも思ってる女の目だ…



『お前が毒を?』

『…』

女中は黙って、うつむいた。

『お前はこの屋敷から出て行って…』

『…えっ?』

『爺さん、後はよろしく。もうご飯とかいらないから…』

使用人たちを全員出て行かせた。







どこに行っても…敵ばかりだな…

『もうお体はよろしいんですか?』

布団の上で横になっていると美弥がのぞき込んできた。

『美弥の血飲んだからね。寝とけば大丈夫だよ、きっと。』

美弥を布団の中に無理やり入れた。


『秀長様!?』

『美弥、寝よう…』

美弥の小さな体を抱きしめた。






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