時は江戸…
助手席の肩に手を置き


マヤの顔を覗き込むような体制をとる土方。



唐突な恋人らしい雰囲気に思わず背筋をのばす。

そして急に迫ってきた土方の顔から逃げようにも座った状態なため


頭を座席に押し付けるくらいしか抵抗はできない。



ドキドキドキドキ


‘ひゃあ〜。あたし今顔真っ赤だよ’




「返事。」


「っへ?」


「へ、じゃねーよ、返事まだちゃんと聞いてない。


急で悪かった。でも、もしお前が嫌なら


みんなには俺から言う。」



本当はマヤに直接ぷろぽーずする前に


マヤの両親の前や近藤さん達の前で宣言したのは

断られるのを拒む


土方の保守的な気持ちのせいだった。



それくらい土方にとってこのぷろぽーずは思い切ったことであり


何よりも拒まれるのをおそれていた。



‘頼む。いえす、と言ってくれ’



土方は懇願する想いでマヤを見つめていた。


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