うさぴょん号発進せよ
一瞬、間を置き。

「それ、本当なの?」

「最初お兄ちゃんから聞いたから、本当かどうかは分からなかったんだけどね。
でもそれ聞いた後で気になったから『ソウ太くん』を近くで見てみたの。そしたらボディにその名前が本当に書いてあって、ビックリしちゃった。
トヲルも後で見てみるといいよ」

くすくす笑いながら、ミレイユは答えた。

「でも、ターボ6号…って」

「なんか、ターボになってから、今のものは型番が6番目、なんだって。よく分かんないけど」

(なんて、ネーミングセンスがないんだろう…)トヲルは呆れた。

「前から思ってたんだけど、そういう名前って一体、誰が付けてるんだろ。『うんぱんくん』なんかも、似たような感じだよね」

「これもお兄ちゃんから聞いたんだけどね」

ミレイユが、まだ笑いながら続ける。

「それ全部、ゴードンローンの社長が付けてるって、話だよ」

「……は?」

二度目の驚きである。
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