うさぴょん号発進せよ
「どういうこと?」
「この階段を隠していた壁のように見えたモノが、実はアレと同じ、隔壁だったかもしれないってことさ」
『アレ』というのは当然、先程通路を封鎖したモノのことを差すのである。
「それじゃあここには、最初から既に隔壁が下りていたっていうこと?」
「ああ。それにもしかすると、俺達が通ってきた道も一本道だと思っていたが、そこも本当は既に隔壁が下りていただけで、別方向の通路を塞いでいたのかもしれねぇしな」
「ちょっとお兄ちゃん!?こんなところで、煙草なんか吸わないでよ」
見るとミレイユがコウヅキの胸ポケットを、じっと凝視していた。手探りで煙草ケースを取り出そうとしていたところを、目ざとく見つけたのである。
コウヅキは自分の行動に今初めて気付いたかのような顔をすると、渋々元の場所にケースを戻した。
(だとすると、なんでここの隔壁だけ急に閉じたり、開いたりしたんだろう。緊急事態っていうわけでもないのに。あとは誰かが故意にでも操作しないかぎりは…あ!もしかして)
トヲルは突然思いついた。
「この階段を隠していた壁のように見えたモノが、実はアレと同じ、隔壁だったかもしれないってことさ」
『アレ』というのは当然、先程通路を封鎖したモノのことを差すのである。
「それじゃあここには、最初から既に隔壁が下りていたっていうこと?」
「ああ。それにもしかすると、俺達が通ってきた道も一本道だと思っていたが、そこも本当は既に隔壁が下りていただけで、別方向の通路を塞いでいたのかもしれねぇしな」
「ちょっとお兄ちゃん!?こんなところで、煙草なんか吸わないでよ」
見るとミレイユがコウヅキの胸ポケットを、じっと凝視していた。手探りで煙草ケースを取り出そうとしていたところを、目ざとく見つけたのである。
コウヅキは自分の行動に今初めて気付いたかのような顔をすると、渋々元の場所にケースを戻した。
(だとすると、なんでここの隔壁だけ急に閉じたり、開いたりしたんだろう。緊急事態っていうわけでもないのに。あとは誰かが故意にでも操作しないかぎりは…あ!もしかして)
トヲルは突然思いついた。