紅き瞳に囚われて
「確かに龍我は血縁関係にある。アイツは俺の弟だ」

……ビンゴ。

超似てんもん。顔。
漆黒の黒髪、整い過ぎた顔。漣と龍我の違いは瞳の色だけ。

漣は血のような紅。
しかし、龍我は蒼。


「弟なら何故止めない?」

普通は止めるだろ……。

「アイツは破っちゃならねえ掟を破った。破った上に、現在行方不明。殺されても、文句は言えねぇだろ」

考え方、めっちゃカッコイイじゃん。

「…止めるつもりがないならいいけど。邪魔したら容赦しないよ」

でも、釘は刺しておく。
私に残された時間は少ない。

そんな私を見て、漣は笑った。

「やっぱ、おもしれーなお前」
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