紅き瞳に囚われて

…何が面白いのか解らなかったが邪魔する気がないなら良しとしよう。

「逆らう奴いるんだなぁ」

不意に聞き慣れない声が聞こえ、1人の男が入って来た。

「で、コイツを俺のクラスに入れるんだろ？」

入って来た、赤髪の男は親しそうに漣と話している。

…仲良しなのか？

そう思って、赤髪の男をジイィィと観察する。
そんな私の視線に気付いたのか、

「…嵐、めっちゃ見られてるんですけど……」

気まずそうに言った。

「涙南、コイツは木谷 鉈-ｷﾀﾆ ﾅﾀ-。お前が入るクラスの担任だ」

漣は何食わぬ顔で説明する。

「初めまして、涙南ちゃん」

「……ども」