恋 時 計 ~彼はおまわりさん~


ドキドキと高鳴る鼓動が、私の呼吸を止める。


何も見えない暗闇の中で、おまわりさんの唇だけが私に触れた。



数秒間のくちづけが、私の胸をいっぱいにする。


ときめきと、喜びと、

好きという思いでいっぱいにする。



好きだよ……

大好き、おまわりさん。



離れていく唇が、とても愛おしい。



私はゆっくりと瞼を開き、おまわりさんの瞳を見つめた。


少し頬を赤く染めたおまわりさんの瞳の中に私がいる。




ねぇ、おまわりさん

その瞳の中にいる私は、とても欲張りで甘えん坊だよ。


ずっとおまわりさんの傍にいたいって思ってしまう。

ずっと私だけを見ていてほしいって思ってしまう。



そんなどうしようもない私の心を、おまわりさんのキスが満たしてくれる。


たった数秒で満たしてくれる……。






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