**confection**




「いや…て、手紙?」



「手紙!?まさか告白?!愛の告白か!!」



「ちっ、ちっがーう!!」



まんまと乗せてしまった龍雅に、あんぐりと口が空きそうになる。


多分、普通ならそんなメモ誰も気にも止めたりしない。


むしろ、こんな紙切れやメモで、女子なんかはやり取りしているのを何度も見たことがあるから。


女子特有の文化や習慣のような見慣れた行いに、普段なら気にも止めるはずがない。


だがそれを、龍雅はオーバーすぎるアクションでかき消してしまったのだ。


それはもう、違和感すら感じさせない程に。



「じゃ何だよ〜!!俺も告白されてーえ!!!!」



「だから告白されてなくて呼び出し…ってちょっと!!声でかいっ!!静かにしてよ!!」



そんな様子を見ながら、俺は内心密かに思う。



龍雅にカマ掛けられたら…絶対ボロっちまう自信めちゃある。


「呼び出しい〜!?誰だよどいつだよ!!」



「だから声でかい!!」



「おっ!!内緒だな!?内緒にする気だな!?」




龍雅ともものやり取りを、穏やかな笑顔を浮かべて見守る宗太に、苦笑いが漏れる。


気持ちが落ちていたとは言え…こう、ぺらぺらと人の事を話すのはまずったかな。。


我ながら幼稚すぎて恥ずかしい。



ふと視線を感じて、その方向へと何気なく目を向けた。


そのとたん、ばっちりと交わるイガグリとの視線。



見られているとは思わず、変に長く見つめ合ってしまう。



龍雅が騒ぐもんだから、どうやらこちらの騒ぎに気付き聞き耳を立てていたらしい。



そしてまさに今、ももが呼び出しを受けた事実までも、知ったに違いないのだろう。
< 201 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop