**confection**
「いや…て、手紙?」
「手紙!?まさか告白?!愛の告白か!!」
「ちっ、ちっがーう!!」
まんまと乗せてしまった龍雅に、あんぐりと口が空きそうになる。
多分、普通ならそんなメモ誰も気にも止めたりしない。
むしろ、こんな紙切れやメモで、女子なんかはやり取りしているのを何度も見たことがあるから。
女子特有の文化や習慣のような見慣れた行いに、普段なら気にも止めるはずがない。
だがそれを、龍雅はオーバーすぎるアクションでかき消してしまったのだ。
それはもう、違和感すら感じさせない程に。
「じゃ何だよ〜!!俺も告白されてーえ!!!!」
「だから告白されてなくて呼び出し…ってちょっと!!声でかいっ!!静かにしてよ!!」
そんな様子を見ながら、俺は内心密かに思う。
龍雅にカマ掛けられたら…絶対ボロっちまう自信めちゃある。
「呼び出しい〜!?誰だよどいつだよ!!」
「だから声でかい!!」
「おっ!!内緒だな!?内緒にする気だな!?」
龍雅ともものやり取りを、穏やかな笑顔を浮かべて見守る宗太に、苦笑いが漏れる。
気持ちが落ちていたとは言え…こう、ぺらぺらと人の事を話すのはまずったかな。。
我ながら幼稚すぎて恥ずかしい。
ふと視線を感じて、その方向へと何気なく目を向けた。
そのとたん、ばっちりと交わるイガグリとの視線。
見られているとは思わず、変に長く見つめ合ってしまう。
龍雅が騒ぐもんだから、どうやらこちらの騒ぎに気付き聞き耳を立てていたらしい。
そしてまさに今、ももが呼び出しを受けた事実までも、知ったに違いないのだろう。