宿命に逆らって
動物というのは・・・・・・馬?



茶色い馬だった。

その馬をつれた男の子はじっと川を見つめていた。



「何してるんだろぉ?」

興味のわいた八雲は男の子の近くまで駆け寄った。



すると、すぐにその男の子は誰かが近づいてきたことに気づいて、立ち上がりこちらを睨んだ。


「見ない顔だな・・・誰だっ!」

「ねぇ、何してたの?」

「誰だって聞いてるんだよ!」

男の子は完全に怒った口調で言ってくる。

でも、それとは裏腹に、八雲はニコニコ顔で話しているので、そんな変な女の子に少々驚きを感じていた。


「私は、八雲。天野八雲って言うの」

「・・・・・何のようだよ・・・」

「だって、ずっと川の水見てじっとしてたんだもん・・・何しているのか気になったの」

「別に・・・何もしてない」

そう静かに吐いて、また同じ所に座り込んだ。


「言ってよ?」

そういって八雲も隣に座り込んだ。

「ねぇ?」

「お前には関係の無いことだ」

「関係なくなんかないよ。一人で悲しそうにしている姿見たら、黙っていられないもの」


「・・・・・・・・・・・・」


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