何処にでもあるラブストーリー
台の真上に据えられた白い蛍光灯の灯り、自動販売機の灯り、タバコとアルコールの匂い、大騒ぎしない歓声、それらが、ビリヤード場の独特な雰囲気を形成していた。
 
とりあえず、僕がブレークを行った。 キューを親指、人差し指、中指で固定し、より力が伝わるようキューの端を握り、黄色い1の球の中心を狙って、手玉を思い切り撞いた。 手球は、力が上手く伝わり勢いよく、互いにぶつかり合いながら飛び散った。 4番がポケットから、落ちた。 


「すごい、すごい」奈緒子が歓声を上げた。 僕は、その後、1番と3番の球を落とした後、奈緒子に順番を変わった。
 
「一番若い番号に最初に当てるんでしたよね」奈緒子が言った。
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