女っポイ俺の恋っポイ!【長編】



『神崎君…私……神崎君にね…隣にいるしって言って貰ったとき嬉しかったよ』


うす暗くてわかんないけど真っ赤だと思う、立川も俺も。

いきなりそんな言葉言うもんだから俺の心臓わドキドキ

それにギュッて手を握りしめてくるからもぉたえらんない


抑えようとしてたのわ立川が不安だって言ったとき、更に不安にさせちまうかもって思ったから

だから手だけでなんとか我慢しようと思った

でも素直になるのが少しでもいいほうにいくかもしれないのなら
もう我慢しなくても平気かな



『たち……』


そこまで言って俺の口が止まる

びっくりしたから

なんでか理由わわかんないけど
立川が泣いてることに気づいたから


『どぉした?』


わからないから
とりあえず聞くことしかできない


『神崎君…最近…目よくそらすし…あんまり…ち…チュー…もしてくれっ…ないし』


顔を少しだけ赤くして一粒だけ涙を流す立川

なんとも言えない感情が体ん中をいっぱいにする
好きじゃなくて大切って感情じゃなくて

“愛おしい”

がどんなのかわかんないけど…言葉からしてしっくりくる


『ごめん…立川のこと余計に不安にさせちまうと思ってキスしなかった…目みちまうと抑えきれなかったから』









< 287 / 318 >

この作品をシェア

pagetop