女っポイ俺の恋っポイ!【長編】
『神崎君…私……神崎君にね…隣にいるしって言って貰ったとき嬉しかったよ』
うす暗くてわかんないけど真っ赤だと思う、立川も俺も。
いきなりそんな言葉言うもんだから俺の心臓わドキドキ
それにギュッて手を握りしめてくるからもぉたえらんない
抑えようとしてたのわ立川が不安だって言ったとき、更に不安にさせちまうかもって思ったから
だから手だけでなんとか我慢しようと思った
でも素直になるのが少しでもいいほうにいくかもしれないのなら
もう我慢しなくても平気かな
『たち……』
そこまで言って俺の口が止まる
びっくりしたから
なんでか理由わわかんないけど
立川が泣いてることに気づいたから
『どぉした?』
わからないから
とりあえず聞くことしかできない
『神崎君…最近…目よくそらすし…あんまり…ち…チュー…もしてくれっ…ないし』
顔を少しだけ赤くして一粒だけ涙を流す立川
なんとも言えない感情が体ん中をいっぱいにする
好きじゃなくて大切って感情じゃなくて
“愛おしい”
がどんなのかわかんないけど…言葉からしてしっくりくる
『ごめん…立川のこと余計に不安にさせちまうと思ってキスしなかった…目みちまうと抑えきれなかったから』