バレットフィンク
タケシは誰もいない夜の公園に佇んでいるベンチに座り、黙想に耽っていた。


全身、痣と傷だらけである。彼の脳裏に、様々な想い出が走馬灯の如く蘇って来る…。



バンドに加入し、シングルとEPを発売し、ヨシヒコの脱退、カオルとの出会い、カオルの加入、そしてライブに曲作りと、場面は次々と映り変わって行く。



そして最後に、今日と言う最悪な日…。



タケシは全てを失ってしまった。もう、彼の周囲には誰もいないのだ。


余りに虚し過ぎる現実に、もはや言い返す力も残されてはいない。


余りに衝撃的で残酷な試練に対して、タケシの心と身体は満身創痍の極みと化していた…。



「俺がカオルよりも独善的とは恐れいったよ。そこまで俺は傲慢だったのか?」



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