バレットフィンク
両親は散々思い悩んだ末、タケシが己の力でこの試練を乗り越える事が出来るかどうか、様子を見守る事に決めた。


彼にもっと強くなって欲しかったからである。


人生には常に挫折が伴う事を知悉していた両親は、タケシがどうにも抑制出来なくなるまでは、彼に全てを委ねる事によって、彼の成長して行く姿を眺めたかった。



自分の息子が、過酷な試練と孤軍奮闘しながら強くなって行く過程にいたっては、傍観している親としても彼同様に辛い事実ではあるものの、彼が無事に乗り越える事が出来た時の喜びは、彼と共に味わう事が出来る。


覚悟を決めた両親は、すぐさま行動を開始した。



タケシは丸一週間と言うもの、酒に浸り続けて漸く、自棄酒を減らす様になった…。



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