独眼狼ーワンアイウルフー



『お兄ちゃん言ったよね?お母さんが死んじゃった時、お母さんの分までお兄ちゃんが私を守るって…。ね、お兄……』


エディリアの言葉が不自然なところで、途切れた。

表情を変えぬまま、エディリアはどんどん泥沼に沈み始めた。


「エディー!!?」


レクスがエディリアを引っ張り出そうと手をのばすが、体が動かない。


「エディーッ、エディリアー!!」


レクスは、ただ妹の名を叫び続けた。

肩まで沈みきった時、エディリアが口を開いた。


『お兄ちゃ……助け、て…』
「エディリアァーッ!!」


レクスは千切れんばかりに手をのばしたが、エディリアにはとどかなかった。

沈みきる寸前、エディリアが呟いた。


『私が死ぬのは……お兄ちゃんのせいだから…』


< 111 / 241 >

この作品をシェア

pagetop