独眼狼ーワンアイウルフー
ケルベロスがタイガーの胴体に牙を剥く。
既に左前足を失っているタイガーは、抵抗の術がない。
『や、やめてく…』
タイガーの操縦士の言葉は途中で爆音に掻き消された。
「…大丈夫か?ケルベロス」
『あぁ、まだ違和感は多少あるが…支障はない』
ケルベロスの言葉に安心したレクスは、ため息を吐く。
すると、近くで違うタイガーと戦っていた第二軍師団のベアの操縦士が話しかけて来た。
『いやぁっ流石特殊型だな。おかげで助かったよ』
「……あんた」
『ん、なんだ?』
「…シンディウスの特殊型見なかったか?」
レクスからの問いに、ベアの操縦士は即座に首を横に振った。
『いや、見てねぇな』
「…そうか」
レクスが辺りを探索しようとした時……。
『た、助けてくれえぇっ!!』
ケルベロスの前方方面から1体のベアが駆けて来ていた。
左腕を無くし、身体中至る所に爪痕らしき傷を負っている。
ケルベロスの近くにいたベアの操縦士が声を張る。
『おい!!誰にやられたっ!!?』