独眼狼ーワンアイウルフー



ヒスイはまだ眠っているコハクの髪を優しく撫でて、微笑んだ。

……その表情は、レクスの手にある写真の中のヒスイと同じ表情だった。


「……コハクの家族は、ヒスイさんは…優しいんですね」


レクスが溢した言葉に、ヒスイは目を点にする。

そして、小さく笑った。


「優しいって言うより好きなのよ。私も、お母さんも、お父さんも…琥珀の事がね。家族っていうのは、そういうものでしょう?」


ヒスイにそう言われ、レクスは頷いた。


(そうだ…俺は、家族の事が大好きだったんだ)


自分がまだ小さい頃に、事故で死んだ父も…。

3年前、病気で死んだ母も…。


─…そして、今記憶を無くし敵地にいる妹も。

みんな大好きだから。


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