独眼狼ーワンアイウルフー
タスクは騒音が激しい所を聞き分け、そこへとベアを走らせる。
ベアが大岩の角を曲がりきると、そこに……特殊型がいた。
ベアの数倍程の大きさのそれは、巨大な黒い亀の姿をしていた。
ケビィンの機械獣であるアーマードベアの両腕に取り付けられた盾よりも、固く頑丈そうな甲羅。
頭の反対側には…2本の長い、尻尾のような黒いもの。
そして、その足の下には……1体のベア。
『…た、助け―……』
ベアの操縦士の助けを求める声はゴキッバキンッ…と機械獣が潰されていく音に掻き消された。
…黒い亀の機械獣の足に潰されたベアは、プレスにかけられた空き缶のようにぺちゃんこになっていた。
『お、お前えぇぇっ!!』
その光景の一部始終を見てしまったタスクは、声をあげながら黒い亀の機械獣に殴りかかった。
しかし、ベアの拳は黒い亀の機械獣の足に当たり……あっけなく弾き返された。
『お?まだ生き残りがいたか?』
ベアの拳が当たった時の衝撃でやっと気づいた…と言わんばかりに、黒い亀の機械獣の操縦士が口を開いた。
それは低い、男の声だった。