独眼狼ーワンアイウルフー
イルムの様子が、少しおかしい事に気づいたケビィンが口を開く。
「おい、イルム」
「……夢を、見たんだ」
ケビィンが言い終わるよりも早くイルムが呟いた。
そのまま、イルムは話し始めた。
「お父さんが、任務に出たまま……帰って、来なくて」
イルムはうつ向いた。
「いつもみたいに、お父さんは大丈夫だって言って、任務に行って…帰って来なくて。お母さんがずっと、ずっと……泣いてて」
最後の方は、涙声になりかえていて聞き取りづらくなっていた。
……うつ向いたままのイルムの肩が、微かに揺れている。