独眼狼ーワンアイウルフー
イルムの頭を撫でていた手を止め、ケビィンが呟いた。
「イルム。……お前は父さんを信じられないか?」
ケビィンの言葉を全力で否定するように、イルムは勢いよく首を横に振る。
安心したように大きくため息を吐き、ケビィンが口を開く。
「だったら良いんだ。イルム、父さんは絶対ココに帰って来る……分かったな?」
イルムは顔を手でゴシゴシと拭き、顔を上げた。
……その顔は、いつもの優しい顔のイルムだった。
「うん。僕、お父さんが帰って来るの待ってる」
「よしっ!!じゃあ、行ってくるわ」
そう言って、もう1回頭を撫で、ケビィンがイルムに背を向け歩き出した。