指切りげんまん
不愉快な空気の流れで目を覚ました。

まず見えるのは暗闇。
見上げると暗闇が一部分切り取られている。

穴に落ちたのか…?

すぐさま記憶を辿る。

気を失う前見たのは、誰かの腕。
それも、きっと生きてる人間のものではない。

左横から物音がした。

すぐに動けるよう
僅かに左足を引き、重心を落とす。


目を凝らすと四方に壁が広がっている。
この空間はそこまで広くないらしい。

物音の主は見えない。

かさり

わずかな物音は後ろから。




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