Bitter Love〜苦くて切ない恋〜

ジュテーム

いつものように過ごして、少し眠った後、あたしたちはベッドの中で話をしていた。

「今日さ、久しぶりに店に行ったんだ」

思い出したように、中沢さんが言った。

店――言われなくてもわかっている。

芯が働いている、店。

「芯に…会ったんですか?」

久しぶりに口から出す、芯の名前。

罪悪感を感じる。

「会ったよ」

中沢さんが言ったことで、あたしの中の罪悪感がさらに増した。

「…元気、そうでしたか?」

罪悪感に怖くなったのか、声が震えていた。

「元気、なかったよ」

あたしは、何も言えなくなった。

「少し、痩せてたよ。

ちゃんと食べてるのかって聞いたら、大丈夫ですって」

悲しそうに笑顔を見せながら、“大丈夫です”と言った芯を思い浮かべた。

痩せた顔に浮かぶ、悲しそうな笑顔。

あたしの、せいだ。

あたしが芯を傷つけたから、芯はそうなった。

痩せた姿でカウンターに立つ芯の姿が、頭の中に浮かんだ。
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