企画小説
「なっ…なんで!?雄作の家行って治るまで傍にいるよ!」
「ダメだ!!」
間髪いれずに怒鳴った雄作に、私は続きを言えなくなってしまった。
それと、同時に怒りも込み上げてきた。
(人が心配して言ってるのに…)
そして、突発的に私は怒りを口から出してあらわにしてしまった。
「何さ!確かに飲ませた私が悪いけど、そんな“帰れ”とか“ダメだ”とか言わなくてもいいじゃん!!雄作のバカっ」
言うだけ言って、私は走り出した。
「玲奈っ…!」
呼び止めようとする、雄作の言葉を背中で聞き流して……
―――それが、2月13日。
バレンタインデーの前日の出来事。