うちの所長知りませんか?
緊張感ってものをズタボロにしてくれるよね、真美ちゃんの口調って。

僕は苦笑してしまった。

「あのさ真美ちゃん、あの紙飛行機に書いてあったの、覚えてるかな?」

「あ、はい、34ですっちゃ」

「さんじゅう、よん……?」

それが一体全体なんなんだと言わんばかりに、代表さんが眉をしかめる。

僕は言った。

「今日が、生徒会の視察だってことは知ってますよね。この34という数字が差すのは、その視察の順番です」

「視察の、順番だと?」

「そうです。これを推研の〝データバンク〟に調べてもらいました。するとわかったのが、『推理小説研究会の視察は34番目』だということです」

「!!」

「今日という日に! 大恩寺さんの残した二つのメッセージ、その両方が合致するなんて、ただの偶然でしょうか!? いいや違う! この二つのメッセージは、『生徒会から34番目の視察を受ける『推理』と名のつくところ』という意味になるんです!!」

「こっ……っ、こじつけだっっ!!」

こちらが声をあげたからか、代表さんが怒鳴った。

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