Happy garden.【短編】

「ねぇ、ちゃんと家でご飯を作らないと、体に悪いよ」


体を起こしながら誠司さんを見る。


彼は着替えおわっていて、ジーパンを穿いていた。


「作らなって言われても、ろくに作ったことないから、一人ではよう作らんよ。

実家にいるときにも、料理の手伝いをしたことないねん。それに、仕事終わりで疲れてるときに自炊する気おきへんし」


誠司さんは頭をかき、視線を宙にさまよわせた。


その姿を見て、そっと溜息をつく。


「とにかく、おせちを食べてもらって、泊めてももらったから、そのお礼も兼ねて、今日は何か作るわ。

今からスーパーで食材を買ってきて、余ったものはわたしが家に持って帰るから」


「マジで!? ありがとう」


わたしが言い終わるより一息早くのタイミングで、彼がわたしの手を取った。


その顔はとても嬉しそうに輝いてる。


そんな顔をされると、わたしまで頬が緩んだ。


「買い物行って、作ってだから、朝ごはんと言うより昼ごはんになっちゃうけどね」


「それはしゃーないよ。もう10時やしな。久々にのんびり寝てもうたわ」

< 36 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop