いつも笑わせてくれる貴族


「ちょっとゆっくりしてから、部屋行ってな…」

オカンは状況を知っていた。
意外とあっさりと…。

「ゆかりちゃんがここ来るの久々ちゃう?」

「そうですね」

お茶を口に注ぎ込む。

「確かゆかりちゃんと恵美が知り合ったんは……小学やった?」


「中学です」


「あれっ、そうやった?あっはっはっ、私ったらボケてもうたわー」

恵美のオカンは明るいなぁ。
すごいいい人やし。


「ずっと同じクラス?」

「違います」

「そうなんやー」

オカンはよく質問するなぁ。



「今日急に家帰って来て………せっかく大学行ったのに」


オカンは頬杖をついて、ほんまに困ってる様子やった。

「確かに今日は様子おかしかった……」


「やっぱそうやった?あのこどうしちゃったんやろ」


「部屋行きました?」


「行ってないんよ…」

オカンは、悲しそうな目をした。


「ほな私行ってきますわ」


「今?」


「はい」

私は椅子から立った。

「ごめんねゆかりちゃん」


「ええです」

私は、階段をのぼって部屋の前にきた。


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