【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
結局、あたしは美奈子先輩を引っ張って教室を出ることにした。
興味深々であたしと龍也先輩の話を聞こうと耳をダンボみたいに大きくしながらウルウルとあたしたちを見つめるクラスメイトたちの前で話をするわけにいかなかったから。
「やっぱりゆっくり話すなら生徒会室のほうがいいわよね。」
そう言って美奈子先輩に引きずられるようにして、ふたりで生徒会室へと向かう。
あの日浦崎先輩に呼び出され連れてこられた長い廊下に差し掛かったとき、ぞわり…と体中の血液が逆流するような不快感が走った。
無意識に歩みが遅くなる。
足が僅かに震え出して、左右交互に足を出すという短調な作業が上手く出来ない。
必死に足に力を入れて美奈子先輩の腕にギュッと縋りつく形で歩いてしまう。
「聖良ちゃん?大丈夫なの。顔色が悪いわよ?」
「……大丈夫…です。」
「本当に?保健室へ連れて行ってあげようか?」
美奈子先輩の心遣いがありがたくて、微笑んで元気に振る舞ってみせる。
「大丈夫です。ちょっと嫌な事を思い出し……。」
言い終わる前に言葉が詰まった。
あの日の事はもう忘れると決めた。
それでもその人を見るとあのときの悪夢が甦ってきて身体が震えて止まらなかった。
ドキドキと鼓動が早くなっていくのがわかる。
唇に蘇る不快感。触れられた先から悪寒が立つような嫌悪感。
―――浦崎先輩
あたしはその場に立ち尽くして動く事が出来なくなってしまった。
興味深々であたしと龍也先輩の話を聞こうと耳をダンボみたいに大きくしながらウルウルとあたしたちを見つめるクラスメイトたちの前で話をするわけにいかなかったから。
「やっぱりゆっくり話すなら生徒会室のほうがいいわよね。」
そう言って美奈子先輩に引きずられるようにして、ふたりで生徒会室へと向かう。
あの日浦崎先輩に呼び出され連れてこられた長い廊下に差し掛かったとき、ぞわり…と体中の血液が逆流するような不快感が走った。
無意識に歩みが遅くなる。
足が僅かに震え出して、左右交互に足を出すという短調な作業が上手く出来ない。
必死に足に力を入れて美奈子先輩の腕にギュッと縋りつく形で歩いてしまう。
「聖良ちゃん?大丈夫なの。顔色が悪いわよ?」
「……大丈夫…です。」
「本当に?保健室へ連れて行ってあげようか?」
美奈子先輩の心遣いがありがたくて、微笑んで元気に振る舞ってみせる。
「大丈夫です。ちょっと嫌な事を思い出し……。」
言い終わる前に言葉が詰まった。
あの日の事はもう忘れると決めた。
それでもその人を見るとあのときの悪夢が甦ってきて身体が震えて止まらなかった。
ドキドキと鼓動が早くなっていくのがわかる。
唇に蘇る不快感。触れられた先から悪寒が立つような嫌悪感。
―――浦崎先輩
あたしはその場に立ち尽くして動く事が出来なくなってしまった。