【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
高端先輩と安原先輩が大笑いしているのが、薄い生徒会室のドアの向こうから聞こえてくる。
あたしは龍也先輩が、またプツンと切れて怒り出すんじゃないかと怖くなった。
そっと、横目で先輩の顔を伺う。
機嫌の悪い顔をしているとばかり思っていたから、先輩の表情を見たときにあたしはすごく驚いた。
先輩は眉を潜め、困ったような顔をしてあたしを見つめていた。
ゆっくりと緩んだ包帯を外していく。
その様子を見ながらあたしはあの日の事を思い出していた。
あの日、あたしが怪我をさせたのは事実だったはず…。
だから、やっぱり先輩が悪意を持ってあたしにウソをついたとは思えない。
そう、ずっと気になっていたことがあるの
階段から落ちた時、身体が一瞬浮いたのを感じた。
あの時、先輩の腕の中で瞬間ふわっと抱きしめられた様な気がした。
抱きしめられるなんて、実際にはある訳無いと思っていたから、ずっと思い過ごしだと思っていたけれど…。
「聖良、ウソついてごめん。」
あの時先輩は、あたしを抱きとめてくれたんだ。
「俺、おまえが好きだよ。」
あたしの心にスンナリと先輩が入り込んできた。
あたしは龍也先輩が、またプツンと切れて怒り出すんじゃないかと怖くなった。
そっと、横目で先輩の顔を伺う。
機嫌の悪い顔をしているとばかり思っていたから、先輩の表情を見たときにあたしはすごく驚いた。
先輩は眉を潜め、困ったような顔をしてあたしを見つめていた。
ゆっくりと緩んだ包帯を外していく。
その様子を見ながらあたしはあの日の事を思い出していた。
あの日、あたしが怪我をさせたのは事実だったはず…。
だから、やっぱり先輩が悪意を持ってあたしにウソをついたとは思えない。
そう、ずっと気になっていたことがあるの
階段から落ちた時、身体が一瞬浮いたのを感じた。
あの時、先輩の腕の中で瞬間ふわっと抱きしめられた様な気がした。
抱きしめられるなんて、実際にはある訳無いと思っていたから、ずっと思い過ごしだと思っていたけれど…。
「聖良、ウソついてごめん。」
あの時先輩は、あたしを抱きとめてくれたんだ。
「俺、おまえが好きだよ。」
あたしの心にスンナリと先輩が入り込んできた。